オーナーが語る不動産の本質的な価値
いいものには長期的な価値がある
私の投資スタンスはシンプルです。
「いいものをつくる」、そして「長期で経営を考える」の二つ。
「いいものをつくる」は、人間が居心地がよいと感じる空間をつくること、そしてそれが美しい建物であることです。
後者の「長期で経営を考える」は、1年、2年の利益を見るのではなく、10年、30年、50年、あるいは子どもや孫の世代にわたって引き継いでいく不動産経営を考えることです。
ともすればこれらは当たり前、と言われるようなことかもしれません。
ですが、私はこの二つをとても大切にしています。
私にとって「いい住宅」とは、住宅性能が高い家を指します。
具体的には、室温が25℃、湿度が50%前後という、人がもっとも心地よいと感じる温度と湿度を保つ家です。
冬場、外気温が氷点下になったときでさえ、室内は23℃前後を維持します。
トイレやお風呂場で寒さを感じることはありません。
朝目が覚めたとき、寒さで布団から出られない、ということもありません。
外はうだるような暑さでも、熱帯夜でも、家の中では暑さを感じることがない。
だからといってエアコンをフル稼働させているわけではないのです。
住宅の性能そのものがもたらす暖かさや涼しさは、電気代の心配がなく、健康で快適。
外観には、時代ごとに変わるデザインは取り入れません。
シンプルであることが美しいと思っているからです。
もちろん、素材や材料、つくり手となる職人の技術にはこだわらなければいけません。
当然、それらは費用となって上乗せされます。
しかし「長期で考える」を前提にすると、費用の見方は変わります。
例えば光熱費。
この先30年間で私たちはどれだけ支払うのでしょう。
30年後の電気代を予測することは難しいけれど、いまより高くなるということは歴史を振り返れば分かることです。
そうであればできるだけ電気代がかからない住宅の方がいい。
それは入居者の経済的な負担に直結し、満足度にも影響します。
高性能を実現する壁の構造や、床の断熱、窓の位置や大きさ、換気などは、設計時にほぼ決まります。
一度建ってしまってから手を加えようとすれば多大な費用がかかります。
だからこそ、性能のよい家には希少性があります。
入居希望者には選ばれやすくなり、満室を維持しやすくなるのです。
住んでいる人が快適だと思ってほしい。
そして自分の資産としては、いいものであり、美しいものを持てる。
ただ、それを追求しています。
2020年より、父が経営する建設会社の不動産部門を担い、現在(2025年時点)は6棟46戸の賃貸物件やリゾート施設などを所有し、自らの手で管理・運営を行う。